お正月もひと段落してようやく日常が帰ってきたと思ったら、
学生時代からの友人であるえっちゃんからこんなSOSメールが!!
”正月に家族で実家に帰ったら、孫の扱いのことで母親と大ゲンカ。思い出すだけでもムカつくから話を聞いて慰めて”
私も彼女とは付き合いが長いですからね。
えっちゃんのお母さんだって何度もお宅にお邪魔してお世話になったので、大ゲンカだなんてなにがあったのかと思いきや、後日、えっちゃんから聞いた話がこうです。
えっちゃんの実家は先祖代々の農家で、今もご両親が広大な田畑にたくさんの作物を育てています。
そんな古き良き農家の3姉妹の次女として生まれたえっちゃんは、10年前に結婚し、実家から車で1時間ほどの街中に買ったマンションでご主人と2人の子供(小学生)と暮らしています。
・・・って、分かりにくいので相関図作ってみました。
えっちゃんのお姉さんもすでに嫁いで長く、中学生と小学生の子供がいます。
お姉さんのところの下の娘は、えっちゃんの息子と同い年の小学4年生です。
ちなみに、えっちゃんの妹(3姉妹の末っ子)に結婚の話が出た時、お相手にかなり強引に婿養子に来るように厳命し、それが元で妹一家とご両親は一時ギクシャクしましたが、去年男の子が産まれてからは「待ちに待った内孫だ!」と孫にメロメロです。
うちの息子は存在全否定、姪ばかりをかわいがる母
実はえっちゃんのお母さんとのわだかまりは、実は今に始まったことではなく、えっちゃんの息子とお姉さんの娘が同じ年に産まれた頃にさかのぼります。
なんと、お母さんは同じ孫だというのにお姉さんの娘ばかりかわいがり、えっちゃんの息子にはとても辛く当たるのです。
例えば、姪っ子だけには会うたびに小遣いをやり、服を買い与え、「欲しいおもちゃはないのか?」となんでもねだらせます。
用もないのに姪っ子を預かりたがり、ことあるごとに泊まらせたがります。
ところが、えっちゃんの息子には「こんなに落ち着きのない子は見たことがない」「こんなに悪い子ははじめてみた」「もう手がつけられないから連れて来ないで欲しい」と、もう孫の存在自体を全否定するありさまだったそうです。
当然、えっちゃんは深く傷つき、落ち込み、悩みました。
豊富な育児経験を持つ母から見て、息子はそんなにダメなのか、ひょっとして自分たちがまだ気がつかないハンディキャップがあるのでは?とさえ考えたそうです。
苦しみ落ち込む中、えっちゃんを救ったのは上の子のママ友でした。
それはそれはあっさりと「んなもん、男の子育てるなら女の子と同じようには行かないわよ。やんちゃで当たり前じゃない。ってか、お母さんは男の子育てたこと無いんでしょ?」
ハイ来たーーーーっ!!
悩み苦しみ続けたえっちゃんの持てるウップンのすべてをお母さんにぶつけ、「お母さんは男の子を育てたことが無いから分からないのよ!」と吐き捨てたそうです。
ちなみに、この騒動を後から聞いたえっちゃん姉(みんな平等だと思っていた)も、お母さんの態度に腹を立て、次に同じようなことをすればうちの家族も縁を切る!と脅したらしいです。怖っ!!
どこまで許せる!?お年玉の”格差”
この1件があってから、えっちゃんはお姉さんと頻繁に連絡を取り合い、ちょっとしたことでも協定を結ぶようになりました。
その事前協定が一番活かされるのがお年玉。
えっちゃんのところは、中学生5千円、小学生3千円、それ以下千円、と取り決め、子供たちにも宣言したそうです。
ちなみに、「大きいお姉ちゃんは何円」みたいに決めると、下の子達は永遠に少ない金額しかもらえないのでNG。
最終的に公平になるように考えてあげないといけません。
というか、当時まだ独身で、払ってばかりだったえっちゃんの妹から「私、将来損ばかりするから不公平だ」と抗議されたらしいw
他の孫に見せ付けるような内孫の誕生祝にバトル再び!
で、結局えっちゃんが今回お母さんと壮絶なバトルを繰り広げた原因は、ズバリ「跡取りとなる内孫にありえないほどの豪勢な祝いをした」ことでした。
去年、えっちゃんの妹さんが結婚し、秋に第1子となる男の子が産まれたんです。
この妹さんは家名を残すために旦那さんに婿養子に入ってもらった、いわゆる跡取り娘なものだから、さらにその後を継ぐ男子の誕生を大層喜んだお母さんが喜びの余り大暴走。
「この孫はただの孫じゃない、うちのすべてを継ぐ大事な跡取りだ」
「他の孫は所詮外孫。この子と扱いが違って当然だ」
「みんなが集まる正月に、跡取りの誕生を祝う宴を催さねば!」
「他の孫たちも、この機会に跡取りが誰かをしっかり分からせねば!」
という、なんとも時代錯誤な思い込みを本当に実行してしまったのです。
おせちやお雑煮とともに振舞われた紅白饅頭やタイの尾頭付き、記念の品に高級なお酒・・・
これには、さすがにお母さん以外の全員が硬直。
大きな子供たちの誰かがポツリと言った「私たちはおばあちゃんの本当の孫じゃないのかしら」というひとことで我に返ったえっちゃんとえっちゃん姉はすごい剣幕でお母さんに抗議し、その勢いで家族を引き連れ実家から帰ってしまったのです。
孫の差別を見て親の愛情すら疑わざるを得ない
それ以来、えっちゃんもえっちゃん姉も、お母さんとは一切口を利かず、「自分の子供に惨めな思いをさせるための帰省など2度としない。例え親でも許せない。うちの子に会いたければお父さんが一人でうちまで会いに来て」と妹さん経由でお父さんに伝えているそうです。
えっちゃんなんて以前の息子の件もあって2回目ですからね。
もうカンカンに怒っていて、「子供の頃は親から愛されていると思っていたし、姉妹で扱いに差があったり不公平な目にあった記憶も無い。でも、今の孫に対する態度を見ると、今まで育ててもらった子供時代にも、私が気付かなかっただけで差別はあったのかもしれない、と思ってしまう。この年になって親の愛を疑うなんて・・・」
そう。えっちゃんは、実の母親に子供を傷つけられたショックとともに、その一連の流れから、今まで信じて疑ったことも無かった親の愛情すら疑ってしまうことにすごくショックを受けていて、もうお母さんとは会いたくないと本気で思っています。
実は、当サイト管理人しーちゃんも、子供の頃に似たような経験をしたことがあります。
私は外孫なんですけど、内孫の男の子が産まれた時に祖父母が過剰に喜び、みんなが集まる食卓の席で「この子が将来相続するはずの資産はこの通り!」と、通帳や権利証を見せびらかして娘たちに怒られていました。
そういえば、あの子(跡取りの孫)は東京で就職、結婚し、家まで買ってますし、どう考えても祖父母の跡なんて継ぎそうにないのが今となっては哀れだったりして。。。
まぁ、生まれながらに家に縛り付けたり、子供の将来を束縛する権利なんて誰にもないですからね~~。
「初孫だから」
「内孫だから」
「男の子だから」
「女の子だから」
いろんな理由で特別にかわいい孫がいるのでしょうけど、態度に出せば誰かが傷つき、家族の絆が壊れてしまうこともあるんですね。